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緑内障
緑内障手術

一般事項

眼内では絶えず房水という液体が図2に示すように毛様体(1)で産生され、瞳孔領を通って前房に入り、隅角にあるメッシュ状の線維柱帯(2)を通ってシュレム管(3)に入り、眼外へ流れ出ます。このバランスが崩れると眼圧が上昇します。

通常は線維柱帯(2)の抵抗が強いために房水の流出が少なくなり、結果として眼内に水が溜まって眼圧が上昇します。緑内障は進行性に視神経が障害される疾患で多くの場合、眼圧(眼の堅さ)20mmHg以上の上昇を伴っています。視神経障害(緑内障性視神経萎縮と呼ぶ)の程度は視野測定と視神経撮影で把握します。

緑内障の視神経の進行性障害を防止する唯一の方法は現在のところ眼圧を下げることです。眼圧を下げるには、点眼薬・内服薬が基本的に使用されます。しかし、それでも眼圧が下降しない場合あるいは視神経障害が進行する場合は、手術が考慮されます。

手術法は大きく4つに分類できます。

1 濾過手術

  1. 線維柱帯切除術(トラベクレクトミー) :角膜輪部(白目と黒目の境目)に切開創を作り、線維柱帯を一部切除してそこから眼球内の房水を眼外(結膜下)へ導きます。
  2. エクスプレス(Express) 挿入術

2 流出路再建術:線維柱帯切開術(トラベクロトミー)

線維柱帯を直接切開します。

  1. トラベクトーム
  2. マイクロフック
  3. 360°スーチャートラベクロトミー

3 流出路再建術:MIGS(Minimally Invasive Glaucoma Surgery)

  1. アイステント(iStent)・アイステントインジェクトW (iStent inject W)

4 チューブシャント手術

シュレム管や角膜輪部に相当する部分に各種の人工の極小さなチューブを挿入して房水を眼外へ出します。

  1. アーメドバルブ

5 毛様体冷凍凝固術

6 レーザー治療

  1. レーザー虹彩切開術
  2. SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)
  3. サイクロG6レーザー(MP3)毛様体照射術
  4. サイクロG6レーザー毛様体破壊術

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