加齢黄斑変性
光線力学療法 PDT
PDTとは
PDTとは、加齢黄斑変性症に対する治療の一つです。
特定の波長の光線を吸収するベルテポルフィンという薬剤を静脈内に注射すると、この物質は主に新生血管に貯留します。そこで新生血管を有する黄斑部に対し特定の波長のレーザー光を照射すると同物質から活性酵素が放出され、これが新生血管を破壊します。
一時的に、あるいは長期的にも視力が改善する場合がありますが、基本的には視力低下の危険度を減少させるところにこの治療の意義があります。
日本では2005年5月に厚労省の認可が下りました。
新生血管が再び発生することも多く、その時は再度治療する必要があります。現在、抗VEGF抗体の硝子体内注射と併用される事が多くなっています。
PDTの流れ
検査・診察
視力や眼底の状況を検査にて把握し、施術の適応があるか判断します。
適応があれば施術日の予約、注意点の説明を行います。
手術日
目薬で瞳孔を開き薬剤を静脈注射した後、弱いレーザーを照射します。
痛みもなく、まぶしさを感じることもほとんどありません。
治療は、直射日光を避けるため日が落ちてから帰宅していただきます。
手術後
治療後5日間はできるだけ日中の外出を避け、直射日光や強い室内光を避ける必要があります。
普段通りの生活を送れますが、屋外ではサングラス、帽子、手袋、長袖、長ズボン、靴下を着用してください。
治療のリスク
薬剤を投与することで、頭痛や背中の痛み、治療した眼に起こりうる視力低下などの視覚障害等があります。
また、稀ではありますが、軽度の循環器系の障害、光過敏性反応、注射部での副作用なども報告されています。