白内障・老視
乱視矯正眼内レンズ Toric IOL
(トーリック眼内レンズ)
当院で行う乱視矯正
乱視の種類 正乱視と不正乱視の違い
乱視は不正乱視と正乱視の2つに分けられます。
不正乱視は角膜の表面が不規則な凹凸を示すため、像が網膜上にシャープに結ばず明瞭に見えません。
正乱視の表面は規則正しく平滑ですが縦横の曲率半径が異なるため屈折率が異なり、結果として像は一点に結びません。
ラグビーボールのように、いびつな形で一方の曲率半径は強く他方は弱い状態を正乱視と言います。
当院では、乱視の強い人に対し、白内障手術時に乱視を軽減する工夫をしています。
- 手術時の角膜や強膜の切開方法の工夫。
- LRI(乱視矯正角膜輪部切開):角膜の輪部(角膜と結膜の境目あたり)を乱視の軸に対応した部位の角膜に弧状に切開を入れ、角膜のカーブを緩くします。
- 術後に残った乱視に対して、エキシマレーザーを照射して調整します。
また乱視のみならず、ピントのズレなどがあれば照射することでより良い視力、視機能アップが可能です。
Toric IOLとは
トーリック眼内レンズは、正乱視を軽減させることのできる「新しいタイプの眼内レンズ」で、2010年に厚生労働省で認められました。
トーリック眼内レンズを挿入すると、乱視が軽減され、手術後の裸眼視力が向上し、乱視用の眼鏡をかける必要性が少なくなります。このレンズは、手術後の遠距離視力を改善する光学設計を有し、画像の質やコントラスト感度を向上させる非球面構造を有しています。このような乱視を矯正する構造をした眼内レンズのため、白内障と乱視を同時に治療する事ができます。
当院では、従来、より乱視を減らすような方法で白内障手術を行っておりますが、このトーリック眼内レンズは、より効果的に乱視を軽減させることができます。このレンズの乱視軽減の効果については、欧米での多くのデータにより、安定して維持できることが示されています。
トーリック眼内レンズ以外にも、乱視を軽減するための手術手技を行っており、患者さんの眼の状態に応じて適応を決めています。詳しくは医師とご相談ください。
白内障手術の流れ
白内障手術の流れは下記ページを参照ください。